助成金活用
▼雇用関係の助成金
助成金というのは、たとえば国とか地方公共団体が推進する施策の目的に合致する取り組みを企業が行った場合に、要件を満たせば支給されるお金のことです。
国や地方公共団体が推進する施策とは、たとえば、
- 環境に配慮したインフラの構築
- エネルギー効率の向上、代替エネルギー利用促進
- 新規創業の促進
- ある産業分野(たとえば健康医療介護、農業など)の発展促進とか保護
- 企業の雇用促進、労働条件の向上
などが一例として挙げられます。
このうち、社会保険労務士としては、雇用関係の助成金を扱うことが多いです。
助成金の内容は毎年変わるものですが、その時々の社会情勢等の中で特に必要とされる内容が反映され、最近ですと、新規雇い入れ(特に、シングルマザーやシングルファーザー、高齢者、障害者、就労経験の少ない人に関するもの)に関するもののほか、就業規則の内容を整備したり、短時間労働者等に働きやすい制度を導入したり、従業員の教育研修を実施したり職場環境を改善した際にもらえるものがあります。
▼情報収集が重要
助成金というのは、申請して初めて受給できるものです。
ですので、普段からこまめに情報収集し、利用できる助成金がないか、注意しておく必要があります。
お金が動くものですから、たとえば国の助成金の場合には国の予算が関係しますので、年度毎に助成金の改廃があります。
同じ助成金が存続することもありますし、その年度限りで終了することもあります。存続はするが、要件が厳しくなったり、支給額が変更になったりすることもあります。
助成金本位で動くのも本末転倒となる場合もありますが、「どうせ人を雇い入れる予定があるなら、助成金の利用できるうちに」という対応は重要です。
何故なら、新規雇用にかかる助成金を受給できた場合、その雇い入れた従業員に支払うべき月給の数十%から、大きい場合には数か月分をカバーできる資金が手に入るからです。
▼普段からの雇用管理が重要
雇用関係の助成金は、受給するためには、雇用管理をきちんと平素から行っている必要があります。
なかなか、「人を雇い入れたらもらえるんでしょ?」「就業規則を変更したらもらえるんでしょ?」というように簡単にはいきません。
まず、雇用関係の助成金は大体の場合、ハローワークが窓口となります。
ハローワークというのはご存じのとおり、就職の手助けをするところですが、同時に、適正な労働条件(たとえば求人票に記載されるものが守られているか)のチェックなども行いますし、雇用保険の手続きも行っています。
そうすると、助成金受給要件のうち、ハローワークで把握できるものは、向こうで審査されます。
たとえば、適正に雇用保険に加入させているかとか、一定期間内に従業員を解雇していないかなどです(一方で新規雇用して助成金を受給しつつ、一方で解雇していては、雇用促進にあまり寄与しないですから)。
これらは、雇用関係の助成金では大体、その要件に含まれています。
また、一部の助成金では、不正な受給を防ぐため、新規雇用をハローワーク経由のものに限定している場合もあります。
これは、いざ助成金を申請する段階になってどうにかできるものではありませんので、普段から雇用保険の適性な処理をしておく必要があります。
また、たとえば、「残業代を適正に支払っているか?」というのもひとつのチェックポイントです。
従業員に常時サービス残業を強いているようでは、やはりなかなか助成金を受給する資格があるとは判断されません。
きちんと従業員の日々の労働時間を把握し、業務量過多で時間外労働が生じているようなら業務量を調整したり、人員を増やしたりという対応が必要ですし、あるいはもし業務量の増加が一時的なもので増員が難しい場合であっても、従業員の時間外労働時間は把握するとともに、適正に計算された残業代を支払っている必要があります。また、その計算方法などもざっくりではなく、就業規則などに定めている必要があります。
これも、毎月の給与支払額にその都度反映されているものですから、助成金申請直前に対応することもできません。
このように、助成金申請というのは、その時の申請業務のみが重要なのではなく、普段からの雇用管理が大変重要になってくるのです。
社会保険労務士としては、普段から顧問先のお客様が利用できるような内容の助成金がないかどうかは、まめに情報収集しております。
また、実際に申請する際の手続きも代行しております。
是非ご利用ください。


HOME